切り出した形のままの松木のはりが、木の魔力を醸し出します。一枚板の楠木のカウンターが、百二十年の時代ときを経て、木の命、その尊厳へと想いをせてくれます。

忙しい日々を過ごすお客様に、心和むゆるりとした一時をご家族、ご友人と味わっていただけたら幸いでございます。 

 

 

のそば粉

そばの風味、コシ、食感へのこだわりは微妙な感覚が求められます。微妙であるがゆえの絶妙。そば坊の“そば粉”へのこだわりは、石臼が回り始める瞬間から始まっております。“石臼挽き”による“そば粉”は風味そのままに、コシが強く、粒子が粗くなります。そば坊は“食感とのど越し”を石臼から追求し、“包丁切り”によってこだわりを形にしております。

のかえし

“かえし”とは、汁の性格を決める醤油のことで、汁作りの中で一番こだわりたいものと考えております。

そば坊は“かえし”に素材と熟成へのこだわりを持ち“キレとコク”を追求しております。

製造法と素材

製造法本かえし(かけ用ともり用の二種類を製造)
醤油汁専用に開発された特別仕込み超特撰
みりん厳選素材を使い手間を惜しまず作り上げた本格三河仕込みの逸品
ザラメキレと甘みを重視した特級ザラメ

の汁

“時間をかけて”かえし“を寝かせ(熟成)、時間をかけて”だし“をとる”時代が進化し合理化されても、手間隙をかけなければ美味しく、飽きのこない“汁”は作れないと考えております。“汁”はシンプルなゆえにごまかせない。そば坊はそう考えながら、“品のある旨味とキレのある甘み”を“汁”に追求しております。

“だし”素材(いづれの節も“本枯節ほんがれぶし”二年物(厚削り))
  • 本鰹節:国産最高級特撰品(枕崎産)
  • 宗田鰹節:国産最高級特撰品(土佐の一本釣り)
  • 鯖節:国産最高級特撰品(屋久島産)

カビ付け熟成をニ年間繰り返した本枯節は、“だし”の透明度が高く、旨味成分を多く含んでおります。

辛汁からじる(もり用)

そば坊では、辛汁を“たんぽ”しております。“たんぽ”製法とは、江戸流本来の“汁”の製法で、“だし”と“かえし”を調合した後、完全に冷まし再び土かめで湯煎をする工程のこと。土かめで湯煎することにより、温度がゆっくり、ゆっくり上がるため、“だし”と“かえし”が良く馴染み深いまろやかな味になります。“たんぽ”という湯煎専用の素焼きの土かめを使用することから、“汁”を湯煎する工程を“たんぽ”と言うようになりました。

甘汁あまじる(かけ用)

甘汁には“だし”の抽出時間とバランスが必要と考えております。短時間で“だし”が抽出できる薄く削った花鰹の需要が増えている中、そば坊では、旨味が多い厚削り節から時間をかけて“だし”を抽出し、そのブレンドバランスにこだわりを追求しております。

の油

そば坊では、天ぷら揚げ油に“綿実油めんじつあぶら”を使用しております。

“綿実油”とは、衣類や寝具に使う綿の種子を絞った油で、天婦羅専門店などの一部でプレミアムオイルとして用いられています。上品なコクと旨味があり、香りが控えめで素材の持ち味を引き立てるこの油は、胸焼けや胃もたれしにくく、油物の苦手な方にも安心して召し上がっていただけるよう願い使用しております。

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